タイヤ交換はトルクレンチが必要。締め付けトルクの管理が安全の条件

メンテナンス

冬用タイヤへの交換やローテーションなど、タイヤの交換は自分でされているでしょうか?交換のたびにショップへ持っていって、工賃取られるのも時間とお金がもったいないです。

ある程度の工具だけあればタイヤ交換は、そこまで難しくありませんが注意するのが「トルク管理」です。

今回は、このトルクについてまとめていきます。

タイヤ交換の締め付けトルクとは?

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タイヤのホイールは、車種にもよりますがそれぞれ4~6本のナットで固定されています。

このナットを締め付ける力がトルクになり、単位はN・m(ニュートンメートル)で表します。

締め付ける力を均等に掛けることで安全にしっかりと固定することができるのです。

適正なトルクを確認

タイヤ交換における適正な締め付けトルクについてですが、普通車の場合は約100~120N・m、軽自動車で約80~100N・m程度とされています。

詳しくは、各車種の取扱説明書に記載がありますので参照してください。

以下はトヨタ ヴォクシーの取扱説明書の抜粋です。

締め付けトルク ヴォクシー

締め付け方法

タイヤ交換時の締め付け方法は、力が均等に掛かるように締めていく必要があります。

ナットが4本や6本の場合は、1本締めたら対角側を締めていきます。

5本の場合は、上画像のように☆の一筆書きのように締めていきます。(常に対角側を締めていくイメージ)

また、一度に締め込もうとせず、まずは全体的に軽く締めていって最終的に適正トルクで締めていくようにしてください。

適正トルクで締め付ける方法(トルクレンチ)

では、締め付け方法が分かったところで、適正トルクで締めていきます。

適正トルクで締め付けるには、「トルクレンチ」を使います。

トルクレンチは、締め付け時に設定したトルクになると音などで知らせてくれる工具になります。

トルクレンチ

トルクレンチには、トルクを掛けることができる数値が決まっています。

購入前にどのくらいまでのトルクを掛けるか確認しておきましょう。

プレセット型トルクレンチ

プレセット型トルクレンチとは、設定したトルクになると「カクッ」とグリップに振動が伝わり「カチッ」と音が鳴ることで締め付けが確認できるものになります。

機械的に動作させるので、比較的安価なものも多数あります。

トルクレンチ ダイヤル

トルク設定は、グリップ上部または下部にある目盛りを合わせて使います。

設定はこれだけですので、タイヤ交換などの同じトルクで連続して締め付ける作業はこのタイプで十分かと思います。

デジタルトルクレンチ

デジタルトルクレンチは、名前の通りトルク値をデジタルで表示します。

プレセット型トルクレンチは、設定値が機械的な振動と音で伝わりますがデジタルトルクレンチは、光とブザーで知らせてくれます。

デジタルトルクレンチの良い所は、トルク値をリアルタイムに表示できるため、現在どのくらいのトルクが掛かっているかが分かるのが特徴です。

トルクレンチ デジタル

このトルクレンチは、任意のトルク値を5ヶまで設定・保存できますのでよく使う設定値を簡単に呼び出すことが可能です。

トルクレンチ デジタル拡大

上のように一体型の製品もありますが、汎用のラチェットレンチに取り付けて使うタイプもあります。

手持ちでラチェットレンチがある場合は、このようなタイプを使うのもおすすめです。

タイヤ交換時のおすすめ工具

トルクレンチだけでもタイヤ交換はできますが、4本のタイヤを1人で交換するのは慣れていないと結構大変なものです。

そこで、タイヤ交換に便利な工具類をご紹介します。

油圧式ジャッキ

車載されているパンダジャッキでもジャッキアップは可能ですが、経験ある方であれば分かると思いますが結構な重労働です。

しかも、その作業をタイヤ4本分やらないといけません。

車載のパンダジャッキは、あくまでも非常用の物ですので今後タイヤ交換をしていくのであれば、専用の製品を購入しておきましょう。

おすすめなのは、油圧式のジャッキです。

油圧ジャッキ

油圧式のジャッキを使えば、非常に楽な力でしかも前輪と後輪を一気に上げるのでジャッキアップが2回で済みます。

作業頻度がありそうな方にとっては、必需品になるのは間違いありません。

インパクトドライバー

インパクトドライバー

インパクトドライバーは、締め込み作業でなくてはならない電動工具の1つです。

タイヤ交換の場合、約20ヶのナットを付けたり外したりすることになりますのでインパクトドライバーがあると作業効率が飛躍的に上がるのでおすすめです。

DIYや他の作業にも使えますので、ぜひ検討してみてください。

インパクトドライバーに関しては、こちらの記事をご覧下さい。

ラチェットハンドル

ラチェットハンドルをお持ちでない場合は、ソケットアダプタの差し込みが9.5mmと12.7mmの両方が使えて、柄が伸縮することで作業性や力の入れやすさを調整出来るタイプは兼用が利くので便利です。

エクステンションバー

タイヤ交換でナットを回すとき、ホイールがタイヤハウスに入り込んでいる場合はレンチなどでは非常に回しにくいです。

そこで、ソケットを延長させるのがこのエクステンションバーになります。

エクステンションバー

エクステンションバーを使うことで、ホイールまでの距離を確保できるので作業性が上がりますし、締め込む際に万が一滑らせてタイヤハウスやボディーを傷付けることを回避できます。

タイヤ交換で規定のトルクを掛けないとどうなる?

タイヤは、常に車の振動を吸収し時には高速で回転しますので、タイヤ交換でトルク管理しないと、大きなトラブルになりかねません。

昔は、車載されているレンチで締めて最後にレンチに乗ったり、蹴ったりして締める方もおられましたがトルクの掛かりすぎの可能性があります。

トルクを掛けすぎると、車側のハブボルトが破損してしまい修理が必要になる可能性が高いです。

逆に締め方が弱いと、走行中にナットが緩み最悪の場合はタイヤが脱輪して事故に繋がる危険もあります。

このようなトラブルを避けるためにも、しっかりとしたトルク管理を心がけてください。

タイヤ交換 締め付けトルク まとめ

タイヤ交換は、トルクだけしっかり管理すればそこまで難しくない作業です。

ちゃんとした工具を揃えておけば、工賃も節約できますのでぜひチャレンジしてみてください。

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